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日本エイサーのボブ・セン代表取締役社長が「COMPUTEX TAIPEI 2011」で、「台湾企業が日本で成功する秘訣」をテーマに講演。日本市場参入のポイントと成功の秘訣は「品質管理」「ニーズの把握」「地域密着」

2011年06月16日

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5月31日から6月4日まで台湾・台北市で開催された COMPUTEX TAIPEI 2011 において、日本エイサーの詹 國良(ボブ・セン)代表取締役社長が日経BPとの共催セッション内で講演した。テーマは「台湾企業が日本で成功する秘訣」。日本市場参入のポイントや、日本で成功するための秘訣を語った。

日本標準の品質に合わせるため衝撃耐久試験や全数検査を実施

詹代表は日本市場参入のポイントとして「日本標準の品質管理と地域貢献」「市場が求める適切な製品投入」「地域特性に合わせたマーケティング」の3点を挙げた。

中でも、「日本標準の品質管理と地域貢献」を強調した。「世界標準と日本標準では品質についての要請にギャップがあります。日本で成功するには、日本市場に合わせたほうが得策ですね」(詹代表)。

そこで、品質アップのために生産段階でのテストを強化して、衝撃耐久テストなどを厳しく実施したほか、ノイズ対策も施した。それでも日本に出荷してみたら、「日本標準の品質から見ると不良率は高い」と言われたため、「全数検査を実施することで、不良率をほぼ0%に近いものにできた」(詹代表)としている。

このほか、ブランドイメージのアップにも取り組んでいる。今回の震災では義捐金を寄付したほか、福島県双葉町で行政機能回復のためにパソコンを提供した。

"高品質"や"安定性"を重視し日本向けタブレットはWindowsを先行

次に「市場が求める適切な製品投入」が重要としている。「日本市場では安いから売れるとは限りません。他の地域では価格に合った商品という考えがありますが、日本では通用しないのです。日本向けの製品には、新しい技術を導入する必要があります」(詹代表)

例えば、タブレット端末でも日本向けの製品を選択している。タブレットというと、Android搭載機が多いが日本市場ではWindows®7のタブレットを先に商品化した。その理由を詹代表は、「市場のニーズです。日本市場は、"新しいもの""高品質のもの""安定したもの"が求められるからです」としている。

Android端末でクレームがあるのは、①メールの添付資料をあまりスムーズに送ることができない、②資料作成・修正がしづらい、③USB機器がうまく使えない、といったことが挙げられる。Windowsであれば、このようなクレームはないと話す。

「地域特性に合わせたマーケティング」については、日本に合ったマーケティング活動を実施したという。例えば、ゲームソフトの「ファイナルファンタジー」の推奨モデルになったことや、日経BP と共同で東京ゲームショウのスポンサーになったことを挙げた。東京ゲームショウでは、プレスルームや登録システム用にパソコンを提供して、存在感をアピールしたという。