導入事例

2in1の12インチ画面のタブレットで店舗運営の最適化とワークスタイル変革を

株式会社ゲオ様

導入モデル:Switch Alpha 12 SA5-271P-A54Q/S〈タブレット〉

タブレット 企業

DVD・CD・ゲームのレンタルや中古売買のゲオショップを中核としたゲオグループにあって、中古衣料や総合リサイクルまで手がけるセカンドストリートでは、全国にある500の店舗に12型画面の 2 in 1 タブレット「Acer Switch Alpha12 SA5-271P-A54Q/S」を導入した。同社はなぜ、Acer Switch Alpha12を導入したのか、どのような効果を見込んでいるのか。 導入に至った背景と機種の選定理由、今後の展開について話を聞いた。

導入前の課題
1.事務処理、メールの確認が事務所に限られる
2.高級ブランド品の当社基準での買取可否判断の相談を本社担当者と行う場合に使用していたWEB会議システムは起動などに時間がかかりお客様をお待たせする事もあった。
導入ソリューションと選定ポイント
業務端末としても、持ち運べるタブレットとしても利用できるデバイス。高解像度のカメラと高画質なディスプレイを併せ持ち、撮影した画像をその場で査定部門に共有できる点。
導入後の効果
場所を問わず、貴重品の買取作業を円滑化。事務所での作業が軽減され、店長がフロアに常に存在することでフロア内の状況をリアルタイムでメンバーと共有。

最適な店舗運営を実現するには持ち歩けるPCが必要だった

株式会社ゲオ

1980年にレンタルレコード店としてスタートし、ビデオショップ、中古CDのリユース、書籍のリユースなどに事業を拡大。2000年に株式を上場し、その後多くの企業と事業統合しながら成長した。2011年には持株会社制に移行し、社名をゲオホールディングスに変更している。グループ全体で、売上2,679億円、従業員数約4,000名、店舗数約1700店舗。 内、リユースショップ「セカンドストリート」を約500店舗展開している。

明るい店内で幅広い客層をターゲットとするリユースショップであるセカンドストリートの売りは、公正で透明度の高い買取を行うことだ。同店にとって買取という仕入れは最も重要な要素になる。今回のタブレット導入の背景にはそれが大きく影響している。全国で500店舗強を展開するセカンドストリートの中でも6店舗しかない大規模店舗スーパーセカンドストリートの一つ、名古屋みなと店の店長である株式会社ゲオ リユース運営部の森山貴文氏は「事務所で作業をしていてフロアの様子がわからないと、最適な人員配置の指示ができない」と語る。買取客が並んでいれば、売り場にいる店員を買取に当たらせる。それが仕入れの拡大につながる。

株式会社ゲオ株式会社ゲオホールディングス 業務システム部 システム管理課 長屋 祐介 氏(左)
株式会社ゲオ リユース運営部 店長 森山 貴文 氏(右)

仕入れにはこうしたスピード感が欠かせない。「店舗の品揃えは基本的自給自足。1日に800点ほどの買い取りをしています。」(森山氏)の同店にとって、効率の良い運営を行うには、こうした細かな配慮が必要だ。「そのためにも、フロアで作業ができるタブレットは必要でした。今まではデスクトップPCを使っていて、本部とのメールのやり取りや、事務作業は事務所で行わなければなりません。それに月10時間くらいかかっていました」と森山氏。その間、店舗の様子をチェックできないことがジレンマになっていたのである。ノートPCやタブレットであれば、場所に縛られることなくいつでも活用できる。

高精度のカメラで撮影することで買取のスピードアップを図りたい

株式会社ゲオ

PCのリプレイスを検討したもう一つの目的は、買取の精度とスピードアップを図ることにあった。中古品として買取るものの種類は多い。「リユースの対象商品だけでも数十万件にもなります。そこで査定システムを使って、商品の状態、年式、流行、季節指数などを総合的に評価して査定をしていきます。」と業務システム部システム管理課の長屋裕介氏はシステム化の必要性を語る。

高度な判断が必要になるものもある。例えば、スーパーブランドと言われる高級ブランド品だ。しかし、高級品だけに精巧にできた偽物も持ち込まれることもある。「店頭ではバイヤーの認定テストをクリアした人か経験のあるアシスタントバイヤーが対応しますが、判断に迷う場合がある」(森山氏)。本部にはこうしたスーパーブランドの品質を検証する商品開発課という専門部署があり、地域ごとに担当者が割り振られている。店頭で買取後、本部に送り当社基準外は廃棄される為コストとなります。そのため本部の担当者に相談しながら買取したい。(森山氏)と考えるのは至極当然のことだ。査定に自信がない場合は、お預かりするケースもあった。しかし、問題はそのやり方だ。「今までWebカメラを利用したWEB会議システムを使用してやり取りしていましたが起動に時間がかかったり操作が面倒など課題がありました。タブレットであれば高画質のカメラで撮影できて、すぐに本部に画像を送ることができると考えたのです」と長屋氏はタブレットに狙いを定めた理由を語る。単に写真を撮るためだけであればキーボードは要らないが、勤怠管理をしたり、報告書を作成するなど、事務作業を考えるとキーボードは必要になる。そこで考えられたのが、キーボードを着脱できる "2 in 1" のタブレットだったのである。

20店舗で導入効果を検証して全国500店舗を対象に1台ずつ導入

株式会社ゲオ

新デバイスの基準を2 in 1 のタブレットに定めた同社では、2016年5月に20台導入して検証実験に着手した。3年前に公式のスマートフォンアプリである「Geo Online」を開始したのに合わせて、全店舗にはWi-Fiが導入されている。そこにタブレットを持ち込んで効果を確認したのである。

長屋氏は「検証実験に参加してもらった店舗では"使いやすい"と好評でした」と語る。タブレットであればどこでも利用できるので、事務所から出てお客様の動きを見ながら使うことができるという狙いをクリアできることは確認できた。カメラで高画質な画像を撮って送るのも簡単だ。「事務所でしか使えないPCはもう止めよう」という気運が高まった。実証実験を通して、「2 in 1のタブレットで行こう」という基本方針が改めて確認されたのである。そこで2016年の9月から10月にかけて、全国500店舗に導入を拡大。本格的な活用が始まった。

この時に採用されたのが、 発売されたばかりの 2 in 1タブレットの最新機種、Acer SwitchAlpha 12 SA5-271P-A54Q/S(以下、Switch Alpha 12)だった。

株式会社ゲオ 店内の状況を瞬時に共有
株式会社ゲオ スーパーバイザーへの画像は高画質なカメラでの撮影が必須
株式会社ゲオ 2 in 1なら 店内の用紙を随時確認しながら、店内の状況を瞬時に共有 業務端末にも利用できる

タブレットを活用することで仕事のやり方も変わっていく

Switch Alpha 12 の今後の使い道について「誰もが簡単に使えるタブレットであることの利点は大きい」と森山氏は期待を膨らませる。「例えば、今紙ベースで見ているマニュアルをタブレットで見せることで、エコにもなるし教育用ツールとしても使えます。他店舗の出来栄えの良い売場なども画像で見れれば参考になる」(森山氏)。一台は店長用、もう一台はスタッフ用といった使い分けも考えられる。期待される買取についても、本部スタッフと瞬時に画像を共有して、査定能力を強化するだけでなく、タブレットを持ち運ぶことで、将来的にはお客様宅で実施の出張買取作業の迅速化も可能になる。また、業務の効率化という面での期待も大きい。「今まではスタッフが店内にいて、接客の手が空いている時に、事務所で事務作業をしていました。 それが店内のカウンターでできるようになれば、残業も減らすことができるはず」と森山氏は語る。店内にいることで、アルバイトスタッフに対する指導もしやすいし、相談も受けやすい。 働く人たちのストレス軽減にも繋がるはずだ。

最後に長屋氏は、「エイサーについての印象も変わりました。 以前はコンシューマ向けの外資系メーカーというイメージだったのですが、ビジネスで使えるコストパーフォマンスの良いものを提供していることがわかりました。 今後も常に選定候補に上げていきます」と語る。

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