導入事例

教員と学生にとって使いやすい端末が学習環境の充実と学習効果の向上に役立つ

京都ノートルダム女子大学様

導入モデル:ICONIATAB-W500P2〈タブレット〉

タブレット 学校・教育

早くから学内でPCを積極的に活用してきた京都ノートルダム女子大学の講義では、PCで作成した資料や教材をスクリーンに表示して、教員が指し示しながら進める。しかし、画面を切り替える操作が講義を中断させ、講義時間を無駄にしてしまう場合があった。軽量かつコンパクトなPCがあれば、手元で簡単に操作できて、講義を円滑に進められるはずだ。そう考えた同校の解決策は、タブレットの活用だった。

使いやすいが持ち歩きにくい大型ノートPC

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ノートルダム教育修道女会を母体として、文学部英語英文学科から建学した同校は、50年の歴史の中で3学部4学科、2研究科へと学域を広げてきた。同時に、教員と学生の人材育成に力を注ぎ、教学の両方において質と効果の向上にも努めてきた。

例えば、教員や講義への意見を学生にアンケート調査して、改善が必要な事柄があれば速やかに解決するといった取り組みが挙げられる。また、講義における学生の学習効果向上に向けて、早くから学内でPCを積極的に活用してきた。

現在の取り組みについて、同校で情報システムを担当している学術情報センターシステム管理課の緒方挙氏は、「講義における資料の提示や教材の提供をはじめ、リポート作成における資料検索と閲覧、そしてリポートの提出など、教学の質と効果の向上にITの活用が欠かせません。ただし、ITを活用して学習環境を充実させても、それを利用するための端末が使いづらいと、期待した効果は得られません」と課題を指摘する。

notredame_mrogata.jpg学術情報センター システム管理課 課長代理 緒方 挙氏

学内では320台のPCを利用している。その中の60台が、教員と生徒に貸し出す15インチモニターを搭載するノートPCだが、画面やキーボードが大きくて使いやすい反面、筐体が大きいため重い。教員は、資料や教材などの荷物を両手に持って広いキャンパスを移動するうえ、同校の教員には女性が多く、持ち歩きにくいという意見が多く聞かれた。

また、教員は、ノートPCに保存した資料をプロジェクターで投影し、重要な箇所を指し示しながら講義を進める。その際、資料を切り替えるたびに教卓に置いたノートPCを操作すると、講義の進行を妨げる場合がある。そのため、手元で資料を切り替えられる、より軽量な端末を要望する教員もいた。

さらに、重くてかさばるノートPCを持って登校する学生が少ないため、曜日や時期によっては、学内の貸出用ノートPCが足りなくなることもある。

起動がスピーディで操作時の反応が快適なWindows搭載タブレット

端末に関する課題の解決に向けて、緒方氏は製品が充実しつつあったタブレットの導入を検討した。その理由について、「コンパクトなノートPCという選択もありましたが、可搬性が高い反面、画面とキーボードが小さく使いづらいことが気がかりでした。その点、タブレットは、筐体がコンパクトで軽く持ち歩きやすいのに、画面サイズは十分で、タッチパネルによる操作性も良好です」と説明する。

notredame21.jpg講義中に教壇を移動しながら資料を提示できる、軽さと持ちやすさが求められた

実際の製品選定において、緒方氏は次の要件に基づいて検討を進めた。まず、Windows搭載マシンであること。そして、起動がスピーディで操作時の反応が快適であること。10インチ程度の画面サイズで、軽量かつコンパクトであること。さらに、手に持った時に落とさぬよう、しっかり固定できる筐体デザインであることを挙げた。

緒方氏は、「学内のシステム環境がWindowsであるため、ほかのOSを搭載した端末では、データの共有や配信に新たにシステムの構築が必要となります」と説明する。

さらに、「講義は、わずか90分しかありません。その中でより高い学習効果を得るには、一分一秒を無駄にできません。PCの起動が遅かったり、反応が鈍かったり、操作に迷ったりすると、講義の進行を妨げるばかりか、学生の集中力にも悪影響を与える恐れがあります」と続ける。

そこで、緒方氏は、量販店を訪問してさまざまな製品を手に取り、実際の使用感を体験したうえで、店員の意見も参考に製品選定を進めた。その結果、緒方氏が選んだのが、日本エイサーのWindows搭載タブレット『ICONIA TAB W500P2』(アイコニアタブ)だった。

その理由について緒方氏は、「さまざまなWindows搭載タブレットを実際に試した中で、起動、操作ともに、ICONIA TAB W500P2は最も快適なレスポンスでした。講義中に操作しやすい、しっかりと持てる筐体デザインも魅力でした。しかも、コストパフォーマンスが高いので、導入しやすいことも評価しました」と説明する。

さらに、「学内で日本エイサーのデスクトップPCとノートPCを数年間使用していますが、一度もトラブルはありません。また、ユーザーサポートの体制も充実しており、導入後の不安がないことも決め手となりました」と強調する。

一分一秒も無駄にしない充実した学習環境に貢献

notredame22.jpg図書館での蔵書検索用端末や、聴覚障害学生の学習支援、パソコンテイクの端末など、学内のさまざまなシーンでICONIA TAB W500P2が活躍している

京都ノートルダム女子大学では、すでに教員が講義中の資料提示にICONIA TAB W500P2を試験的に活用し始めており、好評を得ている。緒方氏は、「軽くて持ち歩きやすいことに加えて、起動や操作が機敏で、これまで1度もフリーズしたことがなく、しかもバッテリーの持続時間も十分なので、講義を円滑に進められると喜ばれています。また、直感的に操作ができるので、PCが苦手な教員でも容易に利用できると好評です」と、その効果に満足している。

さらに、聴覚障害学生の学習環境の改善にも役立てられると考えている。同校では、聴覚障害学生に対して、講義内容をリアルタイムでPCに入力して画面に提示する、「パソコンテイク」と呼ばれる学習支援を行っている。

その際、講義内容を読み取るノートPCが学生の机を占有してしまい、教科書やノートを使うスペースが限られてしまうという問題があった。

緒方氏は、「本学のパソコンテイクは、学生とは別の机で入力した講義内容が、ネットワークを通じて学生のノートPCに表示される仕組みです。そのため、学生はノートPCの画面を見るだけなので、キーボードのスペースが無駄になっていました」と説明する。

しかし、キーボードがなく筐体がコンパクトながら、文字を読むのに十分な画面サイズのモニターを搭載するICONIA TAB W500P2ならば、この問題を解決できるのだ。

教員やパソコンテイク用にICONIA TAB W500P2の導入を広げていきたいと考えている緒方氏は、その利便性の高さを自らアピールしている。「会議の際に、Bluetooth対応の外部キーボードとマウスをつなげて議事録を入力するなど、私自身がデスクトップPCと併用して活用しています。それを見た教職員が興味を持ち、実際に購入を検討している教員もいるほどの効果があります」と笑顔を見せる。

さらに、「教員の利用が広がれば、学生にも認知されます。ICONIA TAB W500P2なら持ち歩きやすく、購入しやすい価格ですから、貸出用ノートPCの不足解消にも効果を期待しています」と語る。

本体に装備されているHDMIポートを利用した、鮮明な写真や動画による資料や教材の充実や、eラーニング端末としての活用など、2013年秋に竣工予定の無線LANやギガビットLANなどの最新のIT設備を誇る総合キャンパスで、ICONIA TABW500P2の活躍の場が広がりそうだ。

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